【佐久鯉のはじまり】

天明年間(1781~88年)、桜井地区の呉服商・臼田丹右衛門が大阪淀川から持ち帰った「淀鯉」が佐久鯉のはじまりと言われています。


佐久鯉の美味しさの秘密は、『水と気候』。

佐久平を悠然と流れる千曲川の清流や八ヶ岳・秩父山系の豊かな水系たち。

佐久盆地という内陸特有の気候「冬寒く、夏暑い」や気温差10℃以上にも及ぶ朝夕の温度差という2種類の寒暖差。

身の締まった「佐久鯉」の秘密となっています。


【佐久鯉の効能】

平成2年の国勢調査結果、佐久は“健康長寿日本一”に輝きました。


これは、佐久地方の食文化が大いに影響していると考えられています。

独特な食文化を持つ佐久の中でも、鯉は薬効力を持っているといわれており、ビタミンA、B1、B2、Eなどのビタミン群が多く含まれており、カルシウム、リン、鉄分も豊富で栄養たっぷりの魚と言えます。


綺麗な水で養殖した鯉は、泥臭さがなく、油が乗っており、大変おいしいものです。

また鯉の効能と聞くと、古くから母乳の出が良くなるため鯉こくが良いと、言い伝えられています。母乳でお悩みの妊婦の方は、ぜひご賞味ください。


豊富な栄養素を含む鯉は、むくみや腎臓病、婦人病、胃潰瘍、滋養強壮、眼病予防などにも効くとされており、

現在までに、さまざまな大学や研究機関で研究されています。


【割烹 花月】

東京の割烹花月の板前だった先々代は、

関東大震災を機に東京から佐久の地へ移り住み、

1924(大正13)年に「割烹 花月」を出店しました。


鯉料理は地元の郷土食として、既に食べられていましたが、

料亭などの鯉料理の店として看板を掲げることは、当時では非常に珍しいものでした。

江戸時代では、高級魚として知られる鯉

いつの間にか庶民の味となってしまった鯉料理を

 再び料亭の味へと昇華させた先代の技

 三代目がその心と技を受け継ぎ、道を究め続けます